トレーニング前の食事について

こんにちは。SHIMA.コンディショニングルームの島 大樹です。

私たちの体は、空腹でトレーニングをすると脂肪が燃えやすくなります。ですが、お腹がペコペコで体内にエネルギーが枯渇している状態で、激しいトレーニングや運動をするのは、脂肪だけでなく「筋肉も分解」されてしまうのでおすすめできません。

せっかくトレーニングをしても、栄養が不足していると、筋肉が分解されてしまい効率が悪くなってしまう。それだけでなく、なかには、低血糖を起こし気分が悪くなったり、フラフラしたりする方もいらっしゃいます。

効率の良いトレーニングや体調管理の観点からも、適度に栄養がある状態でトレーニングするようにしましょう。

トレーニング前に摂取しておきたい栄養素

筋トレでは、主にグリコーゲン(糖質が分解したもの)がエネルギー源となります。そのため、トレーニング前にグリコーゲンが不足した状態になっていると、筋肉中のタンパク質を分解してエネルギーに変える「カタボリック」という状態になりやすくなります。

筋肉の分解を防ぎ、効果的なトレーニングを行うために摂取しておきたい栄養素は「炭水化物(糖質)」と「BCAA」です。

炭水化物(糖質)

今日は気合を入れてがんばるぞ!という日には運動を始める2時間くらい前に、ごはん(おにぎり)やおもちといった、食物繊維や脂質を含まない炭水化物(糖質)を摂取して、トレーニングに必要なエネルギーを蓄えておきましょう。

もしも、お仕事の都合などで時間がなく栄養補給ができなかった場合は、トレーニング30分前までに、バナナやエナジーゼリーなど体内に吸収しやすい糖質を摂取するようにしましょう。

お肉や揚げ物など、タンパク質や脂質といった消化吸収に時間のかかる食べ物は、運動時に胃の中に溜まってしまい、エネルギーに変化しないばかりか、気分が悪くなる可能性もあるので注意が必要です。運動時に胃に食べ物が残らないように逆算して食事内容を決めることが大切です。

BCAA(Branched Chain Amino Acid:分岐鎖アミノ酸)

筋肉の材料となるタンパク質は20種類のアミノ酸から構成されます。そのうち、体内で合成することができない9種類を「必須アミノ酸」と呼び、さらに必須アミノ酸のうち「ロイシン」「バリン」「イソロイシン」の3種類を「BCAA」と呼びます。

BCAAは、「筋肉を作る材料となる」「たんぱく質形成を促進する」「筋肉の分解を抑制する」という働きがあります。

通常トレーニング中のエネルギー源として使われるのは、血液中にある筋肉になる前のBCAAです。しかし、血液中にあるBCAAが足りなくなると、筋肉を構成するタンパク質が分解されて、BCAAが消費されてしまいます。筋肉中のBCAAが消費されると、筋肉が落ちやすくなります。

BCAAを摂取するおすすめのタイミングは、トレーニング30分前です。ランニングなど持久系トレーニングを行う場合は、トレーニング前だけでなくトレーニング中にも不足しないようにBCAAの入ったスポーツドリンクやサプリメントを摂取することをおすすめします。

おわりに

ダイエットのために糖質制限を行っている人がいらっしゃいますが、私たちが動くためには糖質は大切なエネルギー源になります。極度な糖質制限は、健康を害す恐れがあるのでおすすめできません。

トレーニング効果を上げるためには、適切な栄養補給をしておくことが大切です。トレーニング後だけでなく、トレーニング前の食事もとても重要なファクターとなります。努力された分、最大限の見返りを得るためにも、ぜひ参考にしてみて下さい。

次回、「トレーニング後の食事について」に続く

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